レモングラスの香りの香辛料、馬告(マーガオ)
その香りの高さは一度味わうとやみつきになり、台湾では近年さまざまな料理に使われ人気が高まっています。
生育条件が限られていることや、一粒一粒が人の手によって収穫されるため、希少性の高いレアスパイスです。
日本でも大手食品会社が販売を開始し、これから日本でもますます人気が高まることが予想されています。
香りが特徴のレアスパイス
馬告(マーガオ)の別名は山胡椒と言われ、クスノキ目クスノキ科 (Lauraceae) のレモングラスの香りが高い香辛料です。
レモングラスと同じシトラールという成分が含まれていることで馬告も香りを発します。
なお、生産量が限られているレアスパイスとして人気があり、ニューヨーク・タイムズ誌でも紹介されました。
栽培環境・収穫
馬告(マーガオ)は標高100〜1500m、日当たりが良く、水はけと風通しの良い場所で栽培されます。
台湾の中央に山々が連なる雪山山脈の苗栗や南投といった地域で栽培されています。
馬告(マーガオ)の木は高さ3〜5mに育ち、馬告の花は4〜6月に咲き、実が熟す6〜8月が収穫時期となります。
馬告(マーガオ)の苗木からはおよそ2年ほどで育ちますが、収穫は一粒一粒を手作業で行います。選別も人の手で行われるため、選別工程だけでも一人あたりの処理量は1時間あたり700gと非常に少なく、一般に出回る量が限られています。
先住民族に長く親しまれていた香辛料
元々馬告(マーガオ)は、台湾に長く暮らしてきた先住民族が食してきた香辛料でした。
万能な香辛料としてさまざまな料理に使われていることに加え、風邪を引くと馬告(マーガオ)を入れて煮出したお湯を飲む習慣もあります。
作用・効果
馬告(マーガオ)には主に、シトラール、リモネン、ゲラニオールという成分が含まれています。
(1)シトラール:抗菌作用 ・抗炎症作用 ・鎮痛作用
(2)リモネン :抗菌作用 ・免疫力の強化 ・リラックス効果 ・快眠促進効果
(3)ゲラニオール:抗菌作用 ・防虫作用(馬告のエッセンシャルオイルを肌に塗ると虫を寄せ付けない効果があります。)
食べ方・レシピ
肉料理、魚料理、スープ、お菓子など、どんな料理にも合う万能香辛料です。
また食べ物だけでなく、飲み物にも相性は良く、すりつぶした馬告をコーヒーと一緒にドリップするとスッキリした味に変わります。